人生コラム

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予習ノススメ

本が積まれている様子の写真

MBCラジオ「たんぽぽ倶楽部」には、思い出の一曲と、その曲にまつわるお話をうかがうコーナーがある。もう千人を越える皆さまにご出演いただいた。 「この方がOKしてくださったの?」と、こちらから頼んでおいてビックリするようなこともある。10分という限られた時間の中、前半でお話しし、後半思い出の曲をかける。 面識のない方ばかりだ。まさにぶっつけ本番。生来人見知りの私は毎回ナーバスに・・・ならない。ならない秘密があるからだ。予習である。 出演予定の方にはあらかじめ曲とその思い出、簡単なプロフィールを書いていただく。それを基に、スタッフが出演日の前日に電話でお話をうかがい、補足のメモを付けてくれる。 私は、その一枚の紙で、「その人」が好きになってくる。どんな人かもっと知りたくなる。白紙の状態で本番を迎えていたら、とっくに張り裂けていたに違いない小鳩のような私の心臓は、ワクワクときめいてくるのだ。

この方法は、私のように小鳩の心臓をお持ちの方にお勧めである。 先日ある企業から、営業の社員研修での講演を依頼された。会場に入ると、目の前の席には、たいそう端正なお顔立ちの相談役と、身に丈3m?という格闘系の会長が並んでおいでだった。 『うゎ!聞いてないよ。』何度も言うが、生来人見知りの私は小鳩にな・・・りそうだったけど、ならなかった。社内報にプロフィールがあったからだ。相談役の若き日の失敗談。 会長のマイブーム。それだけで、にっこり笑ってこんにちは!である。 知らない人、知らない場所は、知らないからどぎまぎするのだ。少しの予習で、どぎまぎはワクワクに変えられる。 出会いの季節を、きっと笑顔で迎えられる。

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