人生コラム

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ラジオが好き

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「ズンナカってなに?」 ズンドコならキヨシだが、ズンナカは初めてお目にかかる言葉だ。鹿児島在住 25年でも未知の鹿児島弁は多い。ズンナカは、先週番組にいただいたメールの中の単語で、学芸会を前にはしゃぐ娘たちが大声で歌の練習をするのが、とってもズンナカァ!らしい。

MBCラジオで「たんぽぽ倶楽部」を担当して5年になる。月曜日から金曜日までお昼をはさんで3時間近くの生放送の情報番組だ。 ふわりふわりと風に乗り、着いたところで芽を出し、花を咲かせるたんぽぽの綿毛のように、電波に乗って遠くの町まで元気の出る情報を届けられればと、この名前にした。 私はメールを紹介し終えてまず聞いた。「ズンナカってなに?」 県内各地から続々と解説が寄せられる。ズンナカとは、子どもが暴れたり、言うことをきかなかったりした時などに使い、やかましいとか、騒がしいという意味。 例文もあった。「俺げぇの豆畑はずんなかヒヨドリのおかげでチンガラっじゃ!」ホー!なるほど。 この日、ラジオネーム「ダメ課長」さんへの励ましメッセージも多かった。「ダメ課長」さんは前日初めてアクセスくださった単身赴任中の男性。 慣れない土地で入院なさって一句。「入院し 人望のなさ 思い知る」と。これに対する励ましである。ご本人からはお礼のメールが届き、やりとりは退院の日まで続いた。 様々な情報を伝える一方で、仕事から子育て、夫婦喧嘩の仲直り法まで、寄せられる悩み事に名前も顔も知らない「友人」や「人生の先輩」達から次々届くアドバイス。 そこにはたちまちあたたかいコミュニティーが生まれる。これこそがラジオの醍醐味だと思う。 ラジオには耳で見える世界がある。

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